不誠実な対応です!「そっちから断ってくれないかなあ」
選考においては会社の明確な
選考ポイントや採否の基準設定が大切
「そんな事書いてない・・」こっちから断らせるつもり?

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応募者から辞退させようとしていませんか?
「『不採用です』と告げるのは苦手、言いにくい」と思う人事担当者も少なくないようですが、だからといって、あれこれ口実をつけ、辞退してもらおうとするのはかえって不誠実なことです。採否の判断は会社が行うもの。結果、不採用であったなら、その事実をきちんと伝えることが大切です。
なお、その際、不採用の理由を告げる必要はありません。
「選考により、残念ながら不採用となりました」とだけ告げればいいのです。 -
明確な採用基準はありますか?
はっきりと不採用を告げにくいと感じるのは、明確な採用基準がないことの裏返しでもあります。「この人が悪い理由なんて、たいしてないんだよね…」。そう思うと、不採用だとは言いにくくなるでしょう。応募条件は選考の対象となり得る人を示したもの。そこに該当する人を選考し、会社として最も求める人を選ぶのが採用ですから、選考においては会社に明確な選考ポイント、採否の基準があるべきです。
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求人広告に書いた事と矛盾が生じていませんか?
断りにくいからと、理由をあれこれ話していくと、多くの場合、求人広告に書いたことと矛盾した話をしてしまうことになってしまいます。
例えば、広告には“未経験者歓迎”と書いておきながら、「正社員は職種経験が必要なんですよね」と言ってみたり。「その年齢ではちょっと…」などと言うのも、広告と矛盾する発言です。
応募者に不信感を与えるトラブル事例
- 1)求人広告に「経験不問」と書いてあるのに、「あなたのその経験ではちょっと採用は難しいですね」と言われた
- 2)41歳の人が応募したら「体力的に厳しくないですか?」と言われた
- 3)自宅からその会社までは通勤1時間半。しかし、これまでも同じくらいかかる会社に3年も通ってきたので、通勤が支障になることはないと考えて応募したら、「そんなに遠くからじゃ通えないでしょ。無理をするのはやめたら」と言われた
- ほかにも、男女別募集の特例(ポジティブアクションや適用除外業務)に該当していないのに「男性は採用していない」と答えたり、「35歳以上は契約社員になります」との発言があったり。人事担当者として気をつけたいことがたくさんあります。