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活用状況/能力・スキル/評価と処遇

みなさんこんにちは。リクルート求人広告ネット人材info事務局の小池です。今回は弊社の調査機関「ジョブズリサーチセンター」が派遣先担当者へ調査を行った「派遣社員の活用状況」の結果を紹介しながら、各雇用形態ごとに企業が重要視していること等を取り上げ、従業員の活用実態について考えていきます。

対象者条件:従業員数50人以上の法人の正社員・正職員または役員・経営者/派遣社員が同じ部署内に勤務しており、派遣社員についての「受入」「教育」「評価」いずれかを担当している(n=715)

ジョブズリサーチセンター「派遣先担当者調査」

調査の結果

<全体概要>

回答者は、従業員数5,000人以上の企業、各種製造業の企業が中心となりました。回答者の役職は課長クラスが最も多く、次いで部長・次長クラス、係長・主任クラスとなり、やはり派遣社員の管理担当者を対象としたため、役職についている人が多かったと思われます。

調査対象

<業種別でみる派遣社員数>

派遣社員数の割合は、業種ごとに、明らかな違いがあるとは言えません。しかし「医療・介護」や「銀行・金融・証券・保健」では30人以上と回答が比較的多い一方で、「各種製造業」「IT関連業」「販売・サービス、飲食」では1~2人とした回答が比較的多く見られるなど、やや業種によってバラつきが存在するようです。

勤務先の業種別、部署内の派遣社員数

<部署内の従業員数と派遣社員数>

「3~9人」が35.0%と最も多く、次いで「1~2人」が29.2%となりました。全体的に派遣社員が部署内に多数いることは珍しくなく、特に従業員数が30人を超える部署の場合、約3割では派遣社員が30人以上いるという実態が明らかになりました。 こうして見ると、派遣社員も正社員と同じように戦力として、現場で活用されていることがうかがえます。

部署内の従業員数別、部署内の派遣社員数

<雇用形態別にみる「必要な能力・スキル」>

 ここでは回答者に「『仕事をするうえでの能力・スキル』として、何があればあなたの会社に勤められると思うか」を、各雇用形態別に聞いてみました。

まず正社員は、ほぼ全ての項目が50%以上となり、企業より幅広い能力・スキルが求められていることがわかります。特に「計画立案力」「課題発見力」が他の雇用形態に比べて高くなっており、課題解決のためのゴール設定や、効果的な計画を立てるスキルが欠かせないことがうかがえます。
契約社員には「仕事に必要な専門知識」「実践力」「主体性」「変化対応力」が必要と答えた回答者が50%以上存在し、正社員に準ずる幅広い能力・スキルが求められています。
派遣社員に対しては、「仕事に必要な専門知識」「実践力」を求める声が多く、特に「仕事に必要な専門知識」は、4つの雇用形態の中で最も多くなっています。
アルバイト・パートではどの項目も50%を超える回答はなく、「変化対応力」「実践力」が必要と回答した人が40%以上を越えました。専門知識はそれほど必要でない仕事に、柔軟な対応力が求められていると考えられます。

雇用形態別にみる「必要な能力・スキル」

処遇の向上や正社員化を目指すには、対象となる人物にまず現在の雇用形態に求められている能力・スキルを身に付ける指導をし、そのうえで正社員等に必要な能力・スキルをあげていくのが効果的だと思われます。

<評価制度・支援の実施状況>

派遣社員や他の雇用形態の従業員に対して、皆さまの会社・店舗ではどのような評価制度を実施しているのでしょうか。ここでは、従業員に対する各種制度・支援の実施内容に迫ります。(※派遣社員の「昇給」については、派遣元企業(派遣会社)から昇給のための派遣料金引き上げも含みます)

まず正社員については、70%以上の回答者の勤務先で「取り組み姿勢、態度の評価」「達成度の評価」を行っているという結果になりました。「目標設定」 「評価を本人にフィードバック」は60%以上、「目標達成度や評価に基づく昇給」は50%以上が行っているとの回答でした。
ただ正社員以外の雇用形態では、これらの制度は実施が少なくなっています。契約社員では「取り組み姿勢、態度の評価」「達成度の評価」が50%以上であるものの、いずれも正社員より20%ほど低い状況となっています。
派遣社員については、間接雇用のため「目標達成度や評価に基づく昇給」は少なくなっていますが、その他の制度・支援は直接雇用のアルバイト・パートと同じ割合で実施されていることがわかります。
従業員・スタッフと目標を共有したり評価をフィードバックしたりすることで、適正な処遇や意欲の向上に有効と考えられます。ぜひ意識的に取り組まれることをおすすめします。

最後に

みなさん、いかがでしたでしょうか?
今回の「派遣社員の活用状況」の調査結果を通して、各企業が現場で社員に何を望んでいるのか、リアルな実態を少しは感じとっていただけたかと思います。
さて次回は、「派遣会社に求めること」をテーマに、受け入れる企業側のニーズについて紹介していきます。お楽しみに。