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アルバイトを雇用する際に知っておきたいお金や保険労務のこと

多くの場合、アルバイトは時給や日給によって給与が決められています。そのため、正社員に比べてアルバイトの勤務時間を短く想定したり、勤務条件や職責などを緩やかに設定したりしている企業が多いのではないでしょうか。しかし、労働者としての権利は正社員もアルバイトも変わりません。さらに、アルバイトやパートは、勤務条件だけでなく、それぞれの生活背景や働いている目的も大きく異なることが多いため、正社員よりもきめ細やかな対応が必要とされるでしょう。ここでは、アルバイトやパートを雇用する際の注意点や、お金の壁、社会保険や労務などについてご説明します。

都道府県によって「最低賃金」が定められている

アルバイトを採用するにあたり、アルバイトの時給や日給をいくらに設定するかは企業にとって悩みどころだと思います。そこで参考になるのが「最低賃金」と呼ばれる、労働者に最低限支払うべき賃金です。最低賃金には、各都道府県によって設定される「地域別最低賃金」と、特定の地域と産業に対して設定される「特定最低賃金」の2種類があります。「地域別最低賃金」と「特定最低賃金」の両方が対象になる事業所の場合には、最低賃金の高い方が適用されます。地域別最低賃金は、毎年10月頃に改定されているため、事業所の設定している時給が最低賃金以下になっていないか確認するようにしましょう。

参考サイト

年収によって「扶養」と「控除」が変わる

主婦でアルバイトをしている場合、「税金を安く抑えるために、夫の扶養の範囲内で働きたい」と希望する方もいるでしょう。扶養内で働くためには、アルバイトで稼ぐ年収を103万円までに抑える必要があります。年収が103万を超えてしまうと、扶養から外れ、税金がかかってしまうためです。この扶養適応のラインを「103万円の壁」と呼ぶことがあり、この他に「130万円の壁」「141万円の壁」などがあります。さらに平成28年10月からは、「106万円の壁」も新設されました。ここでは、それぞれの「壁」の特徴や、年収の違いによって「扶養・控除」がどのように変わるのか見ていきましょう。

1.「103万円の壁」は所得税と配偶者控除に注意

配偶者がいる場合、収入や税金は家族全体で考えますが、個人の年収が103万円を超えると、税金面で大きな違いが生じます。また、103万円の壁には、所得税に関する壁と、配偶者控除に関する壁の2種類が存在します。ここでは、夫(会社員)に扶養されている妻がアルバイトをする場合を例に挙げて、103万円の壁について説明していきましょう。

第1の壁「103万円の所得税に関する壁」

妻のアルバイトによる収入は「給与所得」に該当します。通常、給与所得は収入から給与所得控除(最低65万円)と基礎控除(38万円)を差し引いて計算します。給与所得控除の最低額65万円と基礎控除額38万円を合計すると、103万円です。そのため、妻の年収が103万円の場合、給与所得控除と基礎控除により、所得は0円となり所得税はかかりません。年収が103万円を超える場合には、控除後の所得がプラスになるため、所得税が発生します。これが、103万円の第1の壁です。

第2の壁「103万円の配偶者控除に関する壁」

妻の所得が0円(年収103万円以下)の場合、夫は「配偶者控除」の適用を受けることが可能です。しかし、妻の年収が103万円を超える(つまり、所得が発生する)と、夫は配偶者控除の適用外となり、課せられる税額が増します。これが、103万円の第2の壁です。

しかし、妻の年収が103万を超えた場合でも、妻の年収に応じて夫が3万~38万円の控除を受けられる「配偶者特別控除」という制度があります。配偶者特別控除が適応されたことにより、妻の年収が103万を超えて所得税がかかり、扶養から外れてしまったとしても、世帯収入として考えれば、収入が増えている場合もあります。103万円の壁を越えてしまったからといって、必ずしも世帯収入が減るわけではないことを覚えておきましょう。

2.「130万円の壁」では健康保険と公的年金の負担が発生

妻の年収が130万円を超えると、健康保険や公的年金など、社会保険制度の負担額に違いが生じます。夫が会社員であれば、保険料は毎月の給与から引かれ、支払われています。妻の年収が130万円以下であり、夫の被扶養者として認められる場合に、妻は夫の健康保険へ加入することが可能です。この場合、妻の保険料の負担はなく、夫の保険料が増えることもありません。しかし、妻の年収が130万円を超えると、夫の扶養を外れ、年間でおよそ20万~30万円の保険料を負担しなければなりません。130万円の壁は、年収が103万円を超えた際に発生する所得税の額よりも大きいため、注意が必要です。

3.「141万円の壁」では配偶者特別控除がなくなる!

103万円の壁を超えた場合には、「配偶者特別控除」が夫に対して適用されます。しかし、妻の年収が141万円を超えてしまうと、配偶者特別控除の適用外になってしまうのです。これが「141万円の壁」と呼ばれる壁であり、妻の年収が141万円を超える場合には、扶養控除は受けられなくなり、妻の収入に対して所得税が課せられるようになります。

4.新しくできた「106万円の壁」とは?

平成28年10月から新しく「106万円の壁」ができました。106万円の壁とは、アルバイトで仕事をしている人が、自分の勤務先の社会保険に加入するかどうかの壁です。「扶養に入れるか」というラインの壁ではないことに注意しましょう。会社の社会保険に加入義務があるのは、次の5つの条件をすべて満たす場合です。

  • 被保険者に該当する従業員数が501人以上の事業所であること
  • 1週間あたりの所定労働時間が20時間以上であること
  • 雇用期間が1年以上の予定であること
  • 学生以外(夜間・定時制は除く)であること
  • 月額88,000円以上であること

「106万円の壁」と呼ばれていますが、実際には年収で判断するのではなく、収入の基準は月額で判断するということに注意が必要です。月額8万8,000円×12ヶ月で正確な年収としては105万6,000円になるため、年収約106万円として「106万円の壁」と呼んでいます。月額8万8,000円の判定には、残業代や通勤手当は含まれず、通常の時給によって算出されます。

アルバイトの有給休暇・社会保険・産休・育休には細やかな配慮が必要

アルバイトであっても勤務時間や出勤日数などの要件を満たしている場合には、有給休暇や産休、育休を付与しなければならないことや、社会保険への加入が必須になることが、労働基準法によって定められています。ここでは、アルバイトを雇用する場合の有給休暇や社会保険に関する要件や仕組みを説明しましょう。

1.有給休暇

有給休暇は、一定の期間継続勤務した労働者に与えることが義務付けられている休暇です。雇い入れの日から6ヶ月が経過しており、算定期間の8割以上を出勤していれば、有給休暇を付与することができます。有給休暇の日数は「比例付与」と呼ばれる、所定労働時間や所定労働日数に応じて算出し、該当日数を有給休暇としてアルバイトに付与します。 例えば、1週間の所定労働日数が3日、年間の所定労働日数が121~168日の場合には、6ヶ月間の勤続で年間5日間、1年6ヶ月の勤続で年間6日間の有給休暇が付与されます。年間の有給休暇の日数は、勤続期間が長くなるほど、増えていく仕組みです。

表:年間当たりの付与日数

週の所定
労働時間
週の所定
労働日数
年間の所定
労働日数
勤続年数
6ヶ月 1年6ヶ月 2年6ヶ月 3年6ヶ月 4年6ヶ月 5年6ヶ月 6年6ヶ月
30時間以上 10日 11日 12日 14日 16日 18日 20日
30時間未満 5日以上 217日以上
4日 169~216日 7日 8日 9日 10日 12日 13日 15日
3日 121~168日 5日 6日 6日 8日 9日 10日 11日
2日 73~120日 3日 4日 4日 5日 6日 6日 7日
1日 48~72日 1日 2日 2日 2日 3日 3日 3日

2.健康保険・厚生年金

アルバイトであっても社会保険の適用事業所で勤務した場合、「1日または1週間の所定労働時間」と「1ヶ月の所定労働日数」が、正社員の4分の3以上であれば、社会保険に強制加入となります。また、年収が130万円を超えた場合も、社会保険に加入する義務が発生します。年収130万円は、残業代や通勤手当も含めた基準です。そのため、給与が同じでも通勤距離によって社会保険への加入義務のあるアルバイトと、加入義務のないアルバイトがいる場合があります。また前述の通り、平成28年10月からは年収が130万円以下であっても、106万円の壁を越えて要件を満たした場合、社会保険に加入しなければならないため、注意が必要です。

3.雇用保険

雇用保険に加入する要件は、「31日以上雇用されることが見込まれ、1週間の労働時間が、20時間以上であること」です。仮に1日7時間の勤務であれば、週3日の勤務で1週間の勤務時間が20時間を超えます。以前は、学生や満65歳を超えて雇用された者は雇用保険の対象外でした。しかし、平成29年1月1日から65歳以上で新たに雇用された場合でも、一定の要件を満たせば雇用保険に加入できるようになっています。

4.労災保険

労災保険は、労働者が業務災害や通勤災害に遭った場合に、その労災について補償する制度です。労災保険は雇用形態にかかわらず、すべての労働者が加入の対象となり、日雇い勤務であっても労働保険に加入する必要があります。労災保険に加入していないと、労災事故が起こった場合、企業に労働者に対する補償の義務が生じてしまうため、労働者を雇った場合には、忘れずに労災保険の加入手続きを行いましょう。

5.産休・育休

産休とは産前産後休業のことで、働く女性の権利として労働基準法でその取得が定められています。出産前の 6 週間と、出産後の 8 週間が産休の期間です。産休期間中の給与の支払い義務はありませんが、本人が会社の健康保険に加入している場合、健康保険から出産手当金などの給付を受けることができます。 また、育児休暇については、以下の 2 つの要件を満たすことで取得することが可能になります。育児休業中の給与についても、産休と同様に企業側に支払いの義務はありません。

  • 1年以上、継続して雇用している場合
  • 子供が 1歳を超えても、継続して雇用することが見込まれる場合

18歳未満のアルバイト・パート

ファミリーレストランやコンビニエンスストアなどのサービス業では、18歳未満の方をアルバイトとして雇うこともあるでしょう。18歳未満を雇う場合にも、労働基準法を遵守して雇用しなければならず、厳しいガイドラインが厚生労働省によって定められています。ガイドラインには、例えば次のような条件が挙げられます。

  • 1週間の労働時間は40時間であり、1日の労働時間は8時間を超えてはならないこと
  • 深夜時間帯にあたる、午後10時~翌日午前5時までは、原則として勤務できないこと
  • 危険または有害な業務については、就業を禁止または制限すること

18歳以上であれば、高校生であっても深夜時間帯にアルバイトが可能です。しかし、高校の校則で禁止されている場合もあるため、高校生を雇う際には校則を確認する必要があります。

改正パートタイム労働法のチェックは必要!

正社員との差別的な取り扱いなどを禁じた法律として、「パートタイム労働法」という法律があります。アルバイト・パートを雇う際の注意点は、ほぼパートタイム労働法に網羅されているので、アルバイトを雇用する際にはチェックしておきましょう。 またパートタイム労働法は、パートタイム労働者が公正な待遇を確保できるように、平成27年4月1日に改正されました。改正パートタイム労働法の改正のポイントは以下の通りです。

  • パートタイム労働者の公正な待遇の確保
  • パートタイム労働者の納得性を高めるための措置
  • パートタイム労働法の実効性を高めるための規定の新設

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