インタビュー副業 2018/04/26

副業ではなく「複業」?
「専業禁止」の会社に業務効率が向上するのか聞いてみた。 Reporter : 高杉

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最近気温も暖かくなってきましたが、私の懐は未だに寒いままです…。衝動買いのツケがここで来てしまいました。
こんな時によく、「副業が出来たらなあ」とぼやいてしまうことがあります。

みなさま、2017年の3月に発表された「働き方改革」を覚えていますか?
その中でも「副業」はかなり注目されていますよね。

そんな中、風の噂で「専業禁止」というポリシーを掲げている企業があると耳にしました。
副業推奨どころか、専業禁止?めちゃくちゃ気になる。
ぜひお話を聞かせてください!と駆け込んだのは代官山にある株式会社エンファクトリー様。
この先、働く人の働き方から生き方にまで関わってくる熱いお話を聞いてきました!

今回取材を受けていただくのは、株式会社エンファクトリー 代表取締役社長 加藤さんです。


高杉:
加藤さん、どうぞよろしくお願いいたします!

加藤さん:
よろしくお願いします!

「専業禁止」が世の中の変化に対応できる力をつける機会に。

高杉:
専業禁止のキャッチコピーで注目を集めているエンファクトリー様ですが、事業などはどのようなことをしていらっしゃいますか?

加藤さん:
ローカルプレナーの方々へ様々なビジネス支援をしています。
弊社では、専門家やつくり手、個人事業主やフリーランサーやパラレルワーカーなど個人の力(スキルや経験)をベースに自己実現に向けて自ら、生活や、生き方、働き方をデザインし、実行する人々を総称してローカルプレナーと呼んでいます。
今、ネット上でなんでも出来るようになってきていますよね。
だからこそ、やりたいことも増えてくると思うんです。そういった中で、自分のやりたいことを実現していく。そういった方々を支援しています。

具体的には、3つあります。
1つは、「ショッピングユニット」と呼んでいる事業です。
モノづくりをしている方々とお取引をしてEC事業や実際に弊社オフィスの下にあるリアル店舗で販売をしています。
ECといっても単純に自社でモノを売るだけではなく、B to B(Business to Business の略。企業間取引のこと。)でECのシステム開発や運営受託も行っています。
2つ目は「プロマッチングユニット」。専門家やプロフェッショナルの方々のPRのお手伝いやお仕事をマッチングする事業ですね。
3つ目が「enFactory LAB」と呼んでいて、独自のツール開発やクライアントのシステム開発などをしています。

高杉:
かなり幅広くやっていらっしゃるんですね。

加藤さん:
そうですね、色々なことをやっています。
弊社は2011年に株式会社オールアバウトから分社していて、分社する前から弊社のサービスである「スタイルストア」や「専門家プロファイル」という事業をしていました。
10年以上の実績があるので、自治体の方々からも支援をしてほしい、という依頼を貰ったりするのでそういったこともしていますね。

高杉:
「専業禁止」ということですが、こちらはいつから掲げたものですか?

加藤さん:
「専業禁止」を掲げたのは分社した時ですね。
言葉的にはかなりインパクトが強いので、ここ2,3年はかなり多くのメディアに取り上げられています。
ただ、本当に禁止しているわけじゃないですよ(笑)
他と少し違うのは、副業ではなくて業なんですよね。どちらかが主なのではなくて、どっちも主業なんです。
やるなら、どちらかをメインにするのではなくどちらも自分事にしてやろうよ、という感じです。

「専業禁止」とは言っていますが、目的がパラレルワークということではないんですよ。
パラレルワークはただの手段ですから。
昭和から平成にかけて日本は大きく変わり、経済環境はもちろんインターネットなどテクノロジーの環境、そして転職や起業など職業の選択肢も幅が広がったり。
どう選択し実践していくかで収入も大きく変わり、支出は社会保障や長生きすることで確実に増える。
だからこそ、その中で自分の人生をどうデザインして、どう人生を生きていくか、ということが大切になってきています。
それこそ、どこでも生きていける力をつけないといけない。常に会社が面倒を見てくれるわけではないですから。
会社でやれることも多いとは思いますが、やはり限界はあるんですよね。
だからこそ自分でやってみる、というのが大事だと思うんです。
実際に自分でやってみると、なんとかなるっていうマインド、自信も湧いてきますし。
生きる力をつける機会を提供する、といった意味で「専業禁止」を掲げています。

業務効率を上げるのも、人材の育成も、自分自身が鍵となる。

高杉:
複業をすることで業務効率への影響はあったりしますか?

加藤さん:
どうでしょう、みんな勝手にやってますからね(笑)
ただ、各自で効率があがるように工夫はしてもらっています。
複業をするから本業に対してサポートしてあげる、とかは一切やっていません。
もちろん、弊社自体の仕事も普通に1人前用意しています。
例えば、5日間かかる仕事を効率化して3日で終わらせれば、あとの2日は他のことができる。
そうすれば空いた時間を複業に回すことができますよね。
基本的には時間は自由なので、その中で自分自身で工夫してもらっています。
そうすると自ずと業務効率化にも繋がりますね。
実際、分社化した時は会社からは何もしていませんが、前年度から2割ぐらい残業時間が減りましたよ。

高杉:
複業が人材の育成や採用に繋がることはありましたか?

加藤さん:
人材の育成に関しては、放っておいても育つというか(笑)
複業は自分自身でやらなければいけないので、リーダー的な要素であったりコミュニケーション能力など目線があがりますね。
研修費用のかからない研修みたいな(笑)
研修って、その時は盛り上がると思うんですがその場限りになってしまうというか。
個人の実践経験は、研修で得ることはできませんから。ですから、複業もある意味研修にはなっていますね。
新卒で入った社員も、先輩に刺激されているのかいつか複業をしてみたい、と言っている人は多いです。

採用に関しては、あまりお金をかけていないんですよね。それでも面白い人材は来ますよ。
やはりメディアに取り上げていただいているので、効果は大きいですね。

リスクを活かし、相利共生の関係へ。今までとは違う柔軟な組織体に。

高杉:
複業を推進することによる、情報漏えいや人材の流出などのリスクにはどう対応していらっしゃいますか?

加藤さん:
リスクについては結構みんなに言われるんですが、複業は関係ないかな、と。
会社を辞める人は辞めてしまいますし、パラレルワークを推奨している会社が必ずしも情報を漏えいすることが多いわけではないですし。
それらのリスクはどの会社にもあることですからね。

確かに、優秀な人ほど複業がうまくいけば独立したり起業して退職する、ということはあります。
ですが、これは人的資産から関係的資産に変わるだけなんですよね。
私たちはフェローと呼んでいるんですが、会社には在籍していなくてもパートナーとしてのゆるやかな関係は保つようにしています。
相利共生という考え方で、お互いの良いところを活かしていこう、という考えです。

それに、人材の流出にはメリットもあります。
優秀な人が辞めるということはそのポストが空く、ということなんですよ。
そうすると若手が少し背伸びしたポジションに就くことができる。
実際に弊社の副社長は27歳でそのポストに就きましたし、別の事業ユニットのリーダーがその立場に就いたのも新卒3年目でしたね。
人材が流出することで逆に機会が増えて、関係性資産も膨らむ、そんな柔軟な組織体で全体を考えるようにしています。

高杉:
退職した社員とはパートナーになり、抜けたポストに若手の社員が就く。
とても良い循環が廻っているな、と感じました。

加藤さん:
そうですね、新しい会社の在り方というか。
個人も変わらないといけませんが、会社も変わっていかないといけない。
昔のようにどこの会社も伸びていた時代とは違うので、ずっと同じ体制ではダメなんですよね。
人材も優秀な人ほど機会やチャンスは色々ありますし、サービスなどの陳腐化も早い。
その中で、企業はどういった方向に変わるべきか、1つの在り方として私たちはチャレンジしています。

高杉:
これから柔軟な働き方が広まっていくかと思いますが、今後に対する課題などはありますか?

加藤さん:
柔軟な働き方も、結局セルフマネジメントができるかどうかになってくるんですよね。
選択肢が広がるのはいいんですけど、いろんな意味のリスクも個人では高まっていきます。
所得の二極化という話も出てくると思いますし。
自由度が高まると責任の範囲も広まりますし、個人としての責任も出てきます。
こういったものは、弊社だけの課題、というよりは世の中の課題になってくるのかな、と。

高杉:
個人も企業も変化を求められる中で、個々を確立していかないといけない。
「専業禁止」は、そんな変化に対応する機会を与える手段の1つだったんですね。
私もお話しを聞いて身が引き締まりました。
加藤さん、本日はお時間いただきありがとうございました!

加藤さん:
ありがとうございました。

働き方改革が推進される今、確かに企業も変わっていく必要があると思います。
個人の裁量によって良くも悪くもなる、という点はありますが、個人の力をつけるには副業推進はうってつけかもしれません。
みなさまもぜひ参考にしてみてください!

株式会社エンファクトリー
住所:
〒150-0034
東京都渋谷区代官山町20-23 TENOHA代官山2F
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