インタビューイベント 2018/02/26

イベントから生まれる交流が新たな発想を生む。
社内イベントが作る人材育成への効果とは? Reporter : 高杉

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この頃厳しい寒さが続く日が多くなってきましたが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか?
ちなみに私、高杉は1人でライティングに勤しんでおります。
この3日間で交わした会話はコンビニの店員さんとの「こちら温めますか?」「お願いします」ぐらいです。
人との交流が…圧倒的に足りない…。しかし交流とはいっても、何をしたらいいんでしょうか?
見知らぬ通行人の方々にいきなり声をかけるのは気がひけますし…、そもそも人見知りなのに…。

考えているだけでは始まらない!ということで、今回は多種多様な社内イベントを開催していると噂の 「株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ」代表取締役社長山崎さんにお話をお伺いしてきました!

高杉:
それでは山崎さん、よろしくお願いします!

山崎さん:
よろしくお願いいたします。

社員の知らない一面を知る。社内イベントが気づきを与える。

高杉:
さっそくですが、KDDIウェブコミュニケーションズ様について簡単に教えていただけますか?

山崎さん:
KDDIウェブコミュニケーションズは今年で創立31周年になります。
元々は独立系のレンタルサーバー会社でして、10年前にKDDIグループへ参入しました。
主な事業として、半分はお客様にサーバーを貸し出すレンタルサーバー事業を20年ほど。
もう半分は、海外のウェブサービスを日本版にローカライズして提供するウェブサービス事業などをしています。
自社サービスも開発しており、これから海外にも展開することを想定しています。

高杉:
多くの社内向けイベントを行っているとお聞きしましたが、主にどのようなイベントを開催されていらっしゃいますか?

山崎さん:
定期的なイベントでいうと、ハッピースウィーツファミリーイベントなどがあります。
ハッピースウィーツでは、自社サービスが生まれた日や新しい取り組みが生まれた際に、社員みんなでお祝いをしよう!という取り組みです。
オリジナルのプリントが施されたマカロンやバームクーヘン丸々一本などが会社から振舞われるので、
それを食べながら社員同士気軽に雑談や交流をしています。

もちろん、一般的なイベントも行っています。
忘年会も毎年開催していますね。ただ、一般的なものでも更にイベント性が高まるように工夫はしています。
例えば、役員賞。これは4名の役員が個別に社員を表彰して、おもてなしをするんです。
おもてなしの内容は決まっていないので、毎回役員が各自で内容を考えないといけない(笑)
今年の社長賞は、ミシュランで星のついたレストランを見つけてきて表彰者に食事券をプレゼントしました。

それから、新規事業のコンテストを発表する、といったものもあります。
これは、社員が考えた企画をプレゼンするイベントなんです。
企画が通ると、その社員を中心として各事業部からメンバーを集めてプロジェクトを発足できます。
実際このイベントから生まれた自社サービスもありますね。

高杉:
多彩なイベントを開催していらっしゃいますね!
今お伺いしたものは定期的なイベントという事ですが、他のイベントもあるんでしょうか。

山崎さん:
かなり高い頻度で、有志が集まってイベントを開いていたりします。
内容はさまざまで、新しいモノやコトについてプレゼンをしあったり、困り事を相談したり。
遊んでいる事もありますよ(笑)
こういった自主的なイベント開催の際にも、目的があれば食事や飲み物などの費用は会社から出すようにしています。
それが無くても、社員の仲が良いのでみんな積極的に参加していますよ。

高杉:
みなさん自主的にイベントに参加していらっしゃるんですね。特に人気のイベントはあったりしますか?

山崎さん:
先ほど紹介した、新規事業コンテストは結構人気があると思います。
このイベントは常に締め切りなく受け付けているんですが、年に1~2回規模を大きくして開催しています。
その時にはだいたい20人ぐらいの社員が応募してくるかな。
社員が普段考えている事を聞き、会話する事ができるのでとても楽しいです。
社員の新たな一面を知る事ができるので、私のお気に入りイベントです(笑)

社員はみんな主人公。新しい発想は未知の交流から生まれる。

高杉:
社内向けイベントを開催する狙いなどありましたら教えてください。

山崎さん:
新しく交流ができる場を設ける、そして新しい発想を生みだせるようにする、といった狙いがあります。
弊社は1フロアのオフィスですが、それだけだとコミュニケーションのきっかけは生まれないんですよね。
たとえオフィスで社員全員が交流できる環境を作ったとしても、環境だけでは人は動かない。
今のオフィスは2年ほど前に移転してきたばかりなんです。
前のオフィスは3フロアありまして、フロアごとの交流が無くなってしまうので今回1フロアにしました。
ですが1フロアにしただけでは社員同士の話が弾まない。そもそも業務の方向性が社員によって違いますからね。
だからこそ、自然に社員が集まって交流していく場を作りたかった。
強制的に人を集めて交流をさせる、というのはやりたくなかったんです。

高杉:
イベントで普段交流しない方と触れ合える環境があると発想の輪が広がりそうですね。
そういった社内イベントを企画するコツなどはありますか?

山崎さん:
普段交流しない人と交流する、という環境をどのように実現するか、そしてどのように意外性を出すかを考える。
この2つがコツですかね。開催しているイベントは全て、あまり交流しない人とも気軽にコミュニケーションがとれる仕組みにしています。
そもそも社内イベントを増やそうとした背景には、リクルートさんにお話を伺ったのが始まりなんです。
リクルートさんも多くのイベントを企画していらっしゃって、そこから発想を得ました。
ただ同じイベントを同じように開催するだけでは意味が無いので、会社に合ったものをしよう、という考えでしたね。

この会社には、会社の風土やコミュニケーションを維持して、新たに生み出すための「コーポレートカルチャー推進室」という部署があるんです。
オフィス内の風土がどのように保たれているか確かめながら、イベントの増減や、新しい企画を考えたりしています。
ハッピースウィーツや、ヨガ教室はこの部署から生まれたイベントです。ヨガの先生のファンになっている社員もいますよ(笑)

ただ、新しく企画したものが必ず成功するわけではないので、全体の雰囲気や状況を確認しながら改善しています。
イベントのPDCAを回しているような感じですかね。
例えば新しい社内イベントを開催したとしても、2年、3年続けていると慣れてきてしまいますよね。
そうなってしまうと、交流から生まれる発想がどんどん少なくなってしまいます。
ですからPDCAを回して、新しい企画を考えたり改善する。
人を集めなくてもみんなが自主的に集まってくれたり、参加したいと思えるイベントを企画するようにしています。

高杉:
実際にイベントを開催してみて、社内向けイベントの効果はいかがでしたか?

山崎さん:
やはり交流をする、しないでは全く違うな、と。
例えば先ほどご紹介した新規事業のコンテスト。実際、新規事業を企画するのってかなり難しいんですよね。
でもイベント企画だとハードルは低くなります。ですから社員は気軽に企画を考えて発表ができる。
企画を発表すると、他の社員から反応をもらえますよね。
あの人はこういう考えを持っていたんだ、とか、同じ事を考えていたな、とか。
その反応を得て交流していくと、自分の苦手な事を助けたり、共有できる人がいるんだ、という事を知るきっかけにもなるんです。
今まで自分に自信の無かった人が、自分の企画に対するみんなの反応を得て自信をつけたり、発表をきっかけにあまり交流のなかった社員同士が仲良くなったりしていましたね。
社員同士で考えや思考を共有する事ができるので、交流していく中で新しく企画が生まれて私に提案してきた事もあります。
こうしたイベントをきっかけに、新たな交流から新しい企画が生まれる。
社員みんなが、会社を盛り上げる主人公になれるんです。
最終的にはイベントが無くても、社員がやりたい事を自由にできるようになるといいなと思います。

社内イベントを通して交流の質を高め、会社を1つにする。

高杉:
イベントでは役職を問わず意見交換を交わす時もあるそうですが、普段交流の少ない方との交流から生まれる新たな発見や気づきなどはありますか?

山崎さん:
イベントの時だけ、というよりは普段から気づきを得る事ができますね。
全てのイベントは準備も含めて手の空いている人がやっていて、私も準備を手伝ったりしています。
私の置く飲み物の位置が悪い、と指摘されたこともありました(笑)
会社の仕事でもお客様向けのイベントをたくさんやっているので、みんな手慣れていることもあり手早く動いてくれるんです。
普段の仕事も全員で交流しながらやっているので、常に気づきを得る事はできます。
細やかな気配りができる人だな、とか実は雑だったんだな、とか社員の特徴が分かったりもします。
交流していて悩みや相談も生まれてくるので、サポートする動きも早くなりますね。

オフィスの席も、社長室のようなものは存在せず、社員の隣に座っています。
やはり役職などを主張してしまうと交流のきっかけが失われる事もありますから、フラットな雰囲気になるようにしています。
このオフィスに移転してから2年ほど経ちましたが、話しやすい環境はだいぶ作れてきたかなと思いますね。

高杉:
現在かなり多くの社内イベントを取り入れていらっしゃるかと思いますが、 他に導入を検討している社内イベントなどはありますか?

山崎さん:
ファミリーイベントをもう少し深く掘り下げたものにしたいですね。
今はお子さんにオフィスを見学してもらって、少しサービスに触れてもらう程度の小規模なイベントをしているのですが、もっとお父さんお母さんの仕事を体験してもらえるような事をしてみたいです。
その体験や交流からお子さんに何かを感じて持って帰ってもらえたらいいなと思っています。

他にも、もっと長い時間集まるようなイベントができないかな、と思っています。
例えば、1週間ほど会社以外の場所に集まって何かをする、とか。
今までと全く違う環境の中で開催する事で、自由に思考や能力が引き出せるような大掛かりな事ができたらいいなと思っています。
弊社は宮古島にもオフィスがあるので、宮古島で仕事抜きのイベントをするのも良いかもしれません。
今までとは違う新しい社内イベントを通して、社員同士が気軽に交流をできる環境をもう少し広げたいですね。
というのも、現時点で会社の環境自体は整ってきていますが、会社が1つの目標に向かっていく、といった感じにはまだまとまっていないんです。
複数の事業を長くやっているので、事業それぞれの目標には向かっているのですが会社という1つの纏まりとしてはまだ持っていけてない。
多くの交流が生まれていても、一歩先の腹を割って話せるようなところまではいっていないかな、と。
ですから更に深い交流ができるように、もう少し環境を変えてみたいなと思っています。

イベントを活かして他社との交流もしたいですね。
初対面の方々と社員を、いっしょにどこかへ放り込んでしまったらどうなるんだろう?と最近は思っています(笑)
本当に何も知らない人との交流から生まれる新しいものはどんなものなのか気になりますね。

イベントが社員の自主性を高め、求職者を惹きつける。

高杉:
社内イベントの開催によって生まれるコミュニケーションは、人材育成にもつながるイメージがありますが実際そのような側面はあるのでしょうか?

山崎さん:
先ほど交流がきっかけで自分に自信をつけたりする人もいる、と話しましたが、そういった点では人材育成と言えるかもしれません。
企画を考える事で思考力や行動力も向上しますし、企画や開催をした、という経験がリーダーシップをつけるきっかけになったりもしていますね。
社員同士の交流も増えるので、コミュニケーション能力もつくと思います。

高杉:
入社後の社員や人材採用の応募などに対して、イベントの効果を感じることはありましたか?

山崎さん:
求人効果を感じる事はありましたね。
こういった社内イベントを初めて2年ぐらいしてから、採用ページで紹介してみたんです。
そうすると、面接などで応募者から社内イベントについてよく質問されるようになりました。
少し前に、なぜこんなに社内イベントについて聞かれるんだろう?と思い、質問してくれた社員に話を聞いてみた事があります。
数名に聞いてみたんですが、風通しが良さそうだ、といった印象を持たれていたそうです。
今まで転職の際に求人を見ても、入る前と入った後でギャップを感じて再転職してしまう人たちも多かったそうで、割とみんな風通しの良さを気にしているみたいですね。
この会社はどうか聞いてみると、KDDIグループなので堅い雰囲気かと思ったら予想以上にゆるかったと言われました(笑)

実際にイベントをやってみたい、という方が求人に応募してくださる事もありますね。
人事系の方や、社員や会社を盛り上げていきたいという方もけっこう多いと思います。
企画して実際に開催する事自体が楽しそうだ、といった意見が多いです。
イベントについて採用ページで紹介する事で、社内の風通しや馴染めるかどうかなど敷居の高さを和らげる効果はあったりするのかな、と思いますね。
実際入社してくれた方は周りの人と馴染むのも早いですよ。

新入社員の方にも、イベントに顔を出す事で会社の雰囲気に素早く馴染めるようにしています。
また全国各地でイベントの仕事をする機会も多いんですが、 準備などもみんなで動いて上下関係なくやっている姿を見てもらったりすることで、交流がしやすくなるように肌感を掴んでもらっています。

高杉:
イベントを通しての交流が新しい発見や人材育成、採用効果にまで広がるとは思いませんでした。
交流から生まれる「新しい発想」は範囲に制限無く広がっていくんですね。
山崎さん、本日はお時間いただきありがとうございました!

山崎さん:
ありがとうございました。

みなさま、いかがでしたでしょうか。
社内イベントが社員のコミュニケーション能力はもちろん、思考力や行動力まで効果を持たらすとは驚きでした…!
交流から生まれる新たな発想がまた新たな交流を生んでいく。とても興味深いお話を聞く事ができました。
この記事を読んでいるみなさまも、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
まったくの新企画とまではいかなくても、恒例のイベントに一味加えるのもいいかもしれません。
私もこの記事を書き終えたら、同期を社内イベントの企画に誘ってみようと思います!

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